2012年11月20日火曜日

 着物の敷居を高くしている原因の一つがこれ。

女性物を前提とした話ですが、重い、硬い、厚いという三拍子が揃っているため着ることに大変な手間を費やします。なんでこの欠点が数百年全く進化しなかったのか、ほんと不思議。

一人では着られない人のために着付け師なんて専門職や資格があるくらいで、その手を借りても着るのに20分程度かかるといいます。

一方、男性の着物はどうなのか。

結果からいうと、女性の着付けの10倍楽だと断言します。
Tシャツかぶってズボンに足通しておしまい、ってわけにはいきませんが、慣れたら3分程度で着れるんじゃないかと。

着つけの基本的な構造は、着物本体(長着といいます)+帯の二点。
着物で時計回しに体をくるんで帯を締めるという、ごくシンプルな流れです。

男着物の帯の結び方は、もっとも一般的な"貝の口"であれば、何度か練習するだけで覚えられます。帯締めの際に必ず長着に皺ができるので、これを伸ばしておしまい。簡単でしょ?(書くだけなら)

衿のかたちや縫い目を体の線に合わせて長着を整えたり、帯の結び方をキレイにできるようになるにはちょっとコツが要りますが、たまにトイレで髪型を直すくらいの手間でしょう。
ちなみにシワとか型崩れが放置された状態が「着くずれ」。着くずれを防ぎながら颯爽と着こなすのは奥が深いです。

女性は帯が非常にでかく重く、結び方もややこしいので一旦着崩れたら直すのにそこそこ広い個室スペースが必要ですし、自分で出来ない場合は、その場で資格を持った美容師のいる美容室(美容室の人は着付けの心得がある場合や、着付け師と提携していることが多いです)を探さなければなりません。

しかし、男性専門の着付け師ってのはまずいません。
その程度なんですよ。男着物の着付けって。

やり方はまた別のエントリーに譲りますが、誰でもできますし、できるように解説していきたいと思います。