2014年2月26日水曜日

 知らない方も多いかもしれませんが、僕はもうひとつの趣味としてマラソンをやっています。
そして今年は運良く高倍率を勝ち抜き、二年ぶりに東京マラソン2014の出場権を手に入れ、去る2月23日に走ってきました。



ただ走るだけではもったいないと、妻と相談して着物に身を包んで走ることに。
東京オリンピックに向けてのアピールも兼ねてのことです。


※僕は東京マラソンはハイタッチカウンターというハイタッチをカウントする機械も装備して走ります。
※当日の総合的なレビューは【こちら】をご覧ください。
※以下は着物ランニングに注目した話題に絞ります。


さて、着物でランニングというのは初めての試みだったので、走ることで予想されるいろんなデメリットへの対策が必要です。
まず、長着についてはリサイクルで手に入れた女性物の派手なものの身八つ口を縫って対応。
そして帯は、妻特製の作り帯を用意。これにはいろんな小物を入れられるように内側にポケットを付けてもらいました。
フルマラソンというものは、途中で体調をケアするために、いろんなサプリメントや小物を持って走ることが多いのです。




おしり側の裾を帯の中に巻き込んで尻っ端折りを行い、最終的にはお祭りのようなスタイルに。
これで完璧!と当日を迎えました。



ところがです。

予想と実際というのは大きなギャップがあるものです。
ものすごく着崩れが激しくて、しょっちゅう立ち止まる必要が出てしまいました。
内側にポケットのある作り帯は、そこにものを詰め込んでいた状態と、走ることでそれが移動したり、取り出して減った段階で緩んでしまうこともあり、おしりの裾と一緒にずるずる落ちてしまうんですね。
かといって、裾の中にものを入れると、ゆっさゆっさと揺れて、とても安定した走りは望めません。
最後はすべての持ち物は懐に放り込み、着物や帯はクリップで留めるなど、めちゃくちゃな状態で走ることになりました。
結果的にいうと、普通の帯を使ってきつめに腰を締め、持ち物は懐に放り込むのが最良だったのです。

最終的にはお祭りの喧嘩御輿をした後のごとく、ボロボロになってゴール。
しかし、注目度は高かったし、今後の反省点もハッキリと得られ、とても充実したレースとなりました。
それに、後で聞いたところによると、着流しの男性(雪駄履き)と黒留の女性が走っていたということで、驚きました。
僕はまだまだ未熟者です。(笑)

マラソンにかぎらず、現代のアクティビティにおいて着物を使うときは、シミュレーションだけでなく、事前にリハーサルが必須だと学んだ、そんなちょっとした番外編でした。


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