2012年10月21日日曜日

 出会いは突然でした。いやほんとに。

 ある日、妻が「はい、プレゼント」と買ってきてくれたのは、四角く畳まれた地味ーな色の布生地と、ビニールパッケージに入った細長い布。

これが僕と着物との出会い。

着物は帰宅の道すがら駅前で閉店セールをしていた中古着物専門店で見つけたとのこと。
帯はなかったので新品を合わせて買ってきてくれたそうです。

年配の好事家が着ているのをたまに外で見かけることはあっても、手に取って実物見たのは恥ずかしながら人生で初めて。
手触りはさらっと冷たく、ぼんやり光沢を放っていて、かすかにおじいちゃんちの箪笥でかいだ懐かしい匂いがしました。

広げてみてのだ言いち印象は「うわ、でかい!」
男性用のワンピースという様相で、袖が垂れている分、ものすごく大きく見えます。あと少し重い。

着方は腕を通して体をくるむだけ。
ズボンと違って股下がスースーします。スカート穿いたらこんな感じかな。
帯は妻に結んでもらいました。

おお…これは…なんというか…サザエさんちの波平さんみたいです。

あとから聞いたところ、正絹という絹を使った上等な着物ということでした。
ただ、中古ということで、あちこちほつれやらキズみたいなものがちらほら。


「着物の絵を描くんだったら自分も着てみたら?」と妻。なるほど言われてみれば確かに。

でも、格闘漫画家が格闘家になったりSF作家が宇宙飛行士になる必要もないないよね、という言葉はぐっと飲み込んで、紆余曲折ありこのようにブログのネタになっているというわけです。