2013年11月9日土曜日

 少し前、腰痛が発症して履き味が硬い雪駄や下駄で歩けなくなったことがありました。
現代のクッションが効いた靴に慣れてしまっていると着物の履物が辛いこともあるんですよね。

そこで今回、このような下駄を購入しました。


表面こそ柿渋で染めた畳表の雪駄ですが、土台が柔らかいシリコンになっていて、裏側は下駄と同じ木が分割されて貼り付けてあるというシロモノです。

これを履いて歩くと靴と同じように足のしなりにあわせて土台が変形するため、一枚板になっている雪駄や下駄にはない柔らかな履き心地になるわけです。まるで靴そのもの。
これだったら一日着物で出歩いても大丈夫そうです!

また、ソールにあたる部分にもすべり止めにゴムが貼り付けてあるため、滑りにくく、クッションの役目も果たしてくれて腰にも優しいというわけです。
まさに現代の知恵と古式ゆかしい文化の融合。温故知新の逸品です。
これは「八割れ」といって、明治時代くらいから、工場の床の熱や地面に落ちている釘などを踏み抜かないよう足を守るために考案されたようです。(2013/11/15訂正)

以前紹介した近所のお店、夢道月さんで見つけたもので、鼻緒は別に選んで足に合わせてすげてもらいました。
卸価格だったので合わせて12600円です。

実はこの価格、僕が着物関係で一品あたりに遣った金額としては一番高いんです。
靴と置き換えて考えたら、そこまで高くはない値段じゃないですか?
着物って本当に手軽で安く楽しめるんです。


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