折からの猛暑に屈してエアコンを作動させました。
その際、最近は月に一度くらいしか着物を着ていないことを思い出し、久々に浴衣を引っ張りだして和装勤務にチャレンジ!
…したのですが、すぐに脱いでしまうことになりました。
というのも、仕事をはじめてすぐに角袖がデスクワークにおいてとっても邪魔な存在だと気づいたからです。
マウスを使うにもペンで字を書くにも、いちいち袖が重く、そして周囲に干渉してしまうのです。
ちょっと考えれば気づくところですが、これは実感してみないとわからないかもしれませんね。
あと、わかってはいましたがやっぱり洋服に比べて暑いです。エアコンつけていても。
絽とか紗とかの風通しのいい素材を使っていればもうちょっと違うと思うのですが、そういう長着はまず高価だし、夏用の安価な化学繊維には敵わないでしょう。
ガマンして仕事しても効率は下がるだけ。この猛暑の下で、そこまでして着物を着ることは、どうしても、という理由がない限りオススメできません。
前回の記事で、経産省が着物ビズを推し進めているというニュースを取り上げました。
しかし、夏にかぎらず、環境や気候についても考慮した上でスタートさせないと、和装勤務はストレスと逆効果につながるだけだと確信しました。
みんなで和装を!という考えは大いに結構です。
ですが、多くの人が、現代環境を着物に合わせるか、和装方法を現代環境に合せるか、という選択を迫られれば、どちらを選ぶか(選ばざるをえないか)は明らか。
国策として立ち上げるなら、いい面だけを取り上げて安直にせず、ぜひとも想定されるマイナス要素も吟味して、対策を練ってからスタートさせてもらいたいですね。
とりあえず、今年も猛暑は手を緩めていませんので、夏の和装は、気持ちと時間と対処をじゅうぶんに備えて楽しんでいきましょう。
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2015年7月28日火曜日