2014年1月27日月曜日

世田谷ボロ市(2013-2014)


今年もリサイクル着物の掘り出し物が眠る世田谷ボロ市に行ってきました。
この市、もう430年も続いているんですね。


巨大な蚤の市のようなもので、骨董品やお祭でおなじみの売り物に混じって、着物関係は、長着・襦袢・帯から履物に至るまで、たまらない品揃えとなっています。



"ボロ"とつくだけあって(?)品物もかなり無造作に並べられています。
とはいえ、リサイクルやアンティークと割り切れば、まだまだ使えるものがわんさかと手に入るので、僕にとっては宝探しに来たようなもの。

今日は着物ブレインたる妻が同行していませんが、試着して自分のサイズに合っているかと、目立った箇所(広い面のシミや、衿・裾が劣化いていないか)さえわかれば使えるものかどうかは判断できます。


一番のメリットはやっぱり価格ですよね。
中古市場でもこういう売り方している店はなかなかありません。
地方からこの市で売り切るために眠り在庫を持ってきているお店も多く、ボロ市期間のタイムセールと言えるでしょう。


これに合わせてか、根付や和小物も多いです。
木製の根付もこのとおり。1000円程度で手に入ります。


ただし、男物はやはり女物に比べると大幅に少なく、よく探さないと気づかないことも多いです。
帯を売っている店では「角帯ありますか?」と訊ねて、初めて奥から出してくれてきたお店もありました。
今回は、太宰治も愛用していた久留米絣という長着が多く見られましたね。
シャツの上から着ると書生さんに見えそうな着物です。正絹よりも厚くカジュアルで、気軽な外出に使えそうでした。

なお、毎年1月と12月の15・16日に年2回開催されるこのボロ市ですが、なかなか土日に重ならず足を運びにくいのも確かですが、もしもお興味があれば、お休みをとっても平日に行くことをオススメします。
というのも、今回は去年12月(先月)が日曜日に重なったため、友達を誘って出かけてみたところ、予想を超える人出で、身動きがほとんど取れなかったのです。
そのため、少し出遅れると品揃えも乏しくなり、お目当てのものが手に入らなかったなんてこともあると思います。


なお、僕が今回買ったのは、先にも紹介した獅子の根付(1300円)と、明るい格子模様の綿着物です。
手にとってみると、ところどころほつれてて「紬かな?」と思ったら、本当に織り目がほつれてるだけのボロい品でした。(笑)

しかしあちこち補修がなされ、本当に大事に着られていた印象だったので、僕が引き継いで着たくなり購入したのです。普段着として、昼食にラーメン食べに行く時にも着ていけそう。
2000円だったものを1500円にまけてもらいました。
(ボロ市では、ダメ元でも値引き交渉した方がいいです)

今回も堪能できたボロ市、来年が楽しみです。
時節柄ものすごく寒いので、ゆっくり楽しむために十分な防寒を!

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2014年1月14日火曜日

家族で着物初め

かなり遅れてのご挨拶となりましたが、あけましておめでとうございます。
本年も、きもの初心者のためのきもの初心者による当ブログ『男着-danchaku-』をよろしくお願いします。


今年の着物初めは妻実家の近くにある筑波山神社への初詣。
妻子は義母の手を借りて朝からずっと髪や化粧に着付けなどの準備でドタバタ。
娘も長い時間拘束されていましたが、十三詣りの時のような重装備ではないぶん、いくらか気楽に構えられたようです。

その間、僕はのんびり箱根駅伝を観戦しながら、みかんなどを食べていました。
女衆から「もうすぐ終わるよー」と声のかかった昼下がり、ようやく腰を上げてさっと5分で着付け終了です。


繰り返しますが、女着物に比べれば、ほんと男着物の着付けはラクですよ。
かつては2倍か3倍ラク、という表現でしたけど、今は10倍20倍ラクと言っても過言ではないと思います。
ハードル高いのは最初の一歩だけなので、興味ある人はみんなが取り組むべきです。このブログの過去ログ読んで。(笑)


神社にはちらほら着物を着ている人がいましたが、多くは女性で、男性は片手で数えられる程度でした。
ですから親子揃って着ているという組み合わせはすごく目立つようで、すごく好意的な視線を感じましたよ。
主に年配のかたからお声をかけていただくことが多かったですが、写真を撮ってくれた登山帰りの若い一団も「すごくかっこいいですね」と褒めてくださいました。

着物での外出は、最初は照れくさいですが、今は見られることが気持ちいですね。
一昨年10月から着始めましたが、二年目にして、ほぼ全部が好意的視線と反応であり、一度も嫌な思いはしていません。
老若男女に受け入れられるコスプレのようなもの。見られてナンボです。

なお、去年の後半から、僕はかなりの頻度で写真のポリエステルの着物を選んで着ています。
寒くなるとともに厚着になるため、その際、滑りがいいので動きやすいということが理由のひとつ。もうひとつは、少しくらい汚れてもサブンと洗えるし、値段が安いので気楽ということです。
ですから飲食のある場は最近はほぼこの着物です。飲み会に着て行ってビールをこぼしたこともありますし、気づかないところで食べ物の汁が飛び跳ねていることも多分あると思います。

男着物は、かつて贅沢な色を使えなかったという歴史的事情から薄暗い色の物が多いです。
気軽に食事したりする日用生活で慣れたいのならば、濃紺の、特に汚れが目立ちにくいものを選ぶといいですね。

昼ごはん食べてないので今回は屋台のものを色々頂きましたが、こういう場では立ち食いや不安定なポジションでの食事が多いのでなおさらです。


年末年始は忙しくてなかなか着る機会がありませんでしたが、年の始を家族で着物とともに迎えられて嬉しいです。


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