2013年11月26日火曜日

着物の弱点[3] -取り扱い編-

 さて、着物の弱点シリーズも三回目となりましたが、あんまり粗捜ししてもつまんないので、省スペースの現代における不便さをテーマに締めたいと思います。

それは「着物は巨大なワンピース」という点です。
分離できない大きな単位というのは、現代において大変不便な要素です。

まず、収納スペースが洋服に比べて確保しにくいはずです。
畳んだ長着一枚で、Tシャツ数枚分あるいはスボン2~3枚分程度のスペースを要するのですが、上下別々に分けて収納できる洋服と違い、着物は必ず長着一枚でこれだけの容積をとるため、収納の最小サイズが洋服に比べてかなり大きくなります。
しかも決まった畳み方で圧迫のないようゆとりをもって収納しないとシワができ、シワをアイロンで直すにも、都度、大きな面積に対して作業を行わねばならないからそのぶん手間もかかってしまうことを考えると、予め大きな収納を用意しておくことがストレスなく着ることの条件となってきます。

なお、畳んだ着物の横幅は衣装ケースの幅とほぼ同じで、長さはその奥行きの8割程度。
そんなわけで僕は引き出し式の衣装ケース二箱を手持ちの着物の収納として使っています。
二箱にした理由は、絹・綿を虫食いしやすいウールと別々にしなければならないという素材的な問題からなのですが、それぞれの箱の余剰空間はそのままデッドスペースになってしまっています。
ここにそれぞれの素材に応じた足袋や帯や小物を収納する手もありますが、あまりスマートではありません。
長着一着ならば衣装ケースを用意するまでもありませんが、襦袢や羽織などが増えていくことを考えると、着物を入手する前にそれをしまっておける場所があるかを確認しておくのが先かもしれません。

また、分離できない大きな衣類というのは部分的な取り替えがきかないリスクがあります。
仮に食事中、袖に小さいながら取れないシミがついたとしましょう。洋服だったらシャツなりブラウスだけの被害ですみ、ズボンやスカートは別の服と合わせられますが、着物の場合は全体へのダメージ。汚れの内容によってはその着物自体を着ることがはばかられてしまうことにもなりかねません。
一つの反物から一つの着物が作られる一点ものの長所が、部位ごと取替の利かないという弱点になるのです。
したがって、こういう過程を経たキズものは、リサイクル市場によく流れています。

それにともなって洗濯についても注意があります。
僕はウール以外はネットに入れて洗濯機で洗ってしまいますが、言うまでもなく干すのに必要なスペースが広いのです。
T字に広げた状態で干す必要があるため着物を広げた最大サイズは、丈と両袖の端から端までそれぞれ140cm以上あり、幅の確保はもちろん、低めの物干し台だと裾が下に着いてしまうので、二本目の竿を用意して、一度長着をその間でたわませてから干すような工夫が要ります。



他にも「大きい」ことで生じるデメリットが色々あり、男着物については、着付けよりも保管や取り扱いのほうがずっと大変だと思います。

ただ、それらすべてをスマートにこなすことで、着物には洋服では絶対に味わえない愛着を感じることができます。
脱いだ着物を汗抜き干し、優しく洗って(洗濯機の手洗い/おしゃれ着モードでOK)、太陽の光を当てて水を抜き、最後に四角くたたんだとき、「着物の主人」としての実感は最高潮に達します。
これは着ているだけでは感じないもの。ですからレンタルなどでは着物との一体感は薄いのです。
面倒な取り扱いに手をかけても大切に扱おうというモチベーションは、人の親やペットの主人としての自覚に通ずるものがあります。


さて、これまで三回にわたって着物の不便さを紹介しました。
洋服に比べて不便さは否めませんが、かつてはこれが日本の普段着で、ご先祖たちにとってこれがすべて当たり前だったのです。
現在は何をするにも着物では不便さが目立つ世の中かもしれませんが、そんな世の中だからこそ、着物を上手に着こなして闊歩することに強さや美しさを感じるのです。
衣類の変遷を通じ、変わってきた世の中を見ていると、日本がなくしたものや取り返さなければならないものが見えてくるかもしれません。

たとえ洋服に機能は劣っていても、そこに着物を着る意義があるのです。

【関連】
着物の弱点[1] -環境編-
着物の弱点[2] -時間編-


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2013年11月15日金曜日

ポリエステル着物で酉の市

 三ノ輪にある鷲神社の酉の市に出かけてきました。
雰囲気はなんとなく二年参りの初詣や大晦日を連想させる日本古来のイベントなので、そこはもちろん着物を着て行きました。


今回は以前購入したポリエステルのアンサンブル。
黒字にターコイズの吹雪が舞うモダンな一品です。これに真っ赤なほおずきの和小物ストラップをアクセントとして根付にしました。


先ほど確認しましたが、このアンサンブル、全部で1900円の激安着物だったんですよね。
家政学校の卒業制作物だったらしく、ほぼ新品で、きれいなもんです。(>>購入時の記事)

ひと通り見渡した限り、着物男子は自分だけでしたが、もちろんじゅうぶん楽しめました。
懸念だった着崩れもなく、また、文化足袋を履いていたためか、履物が滑ることなくサクサクと移動でき、予定通りに熊手の奉納と購入完了です。

また、今回はランニング用のタイツとアームウォーマーで防寒対策をしており、長い行列でも体が冷えることはありませんでした。
洋服で「夜が冷えてきたな」と感じるようになったら、着物ではちょっと早めに対策しておくことが重要です。

ポリエステルの着物は初めて着ましたが、すべすべとしていて体に対して引っかかりにくく、スムーズに動けると思います。
それにこれだけ安くてカジュアルだと、いろんなところに着ていけそうですね。
一着あると便利ですよ!


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着物の弱点[2] -時間編-

 着物の常識であり洋服に慣れた現代人に送る、着物の弱点、第二弾。
今回は「着物は急げない」ものであるということをお話します。

大きな袖とロングタイトスカートのような裾を見て分かる通り、着物は動きにくい衣類です。
足を包まれた裾でつまづいたり、裾に周囲のものを引っ掛けてしまうこともしばしば。
特に、移動能力について洋服には大きく劣ります。これはとても重要なことです。

股を開ける範囲が狭いことに加え、着くずれの不安や、そこに雪駄というクラシックな足元が上乗せされると、洋服(+靴)と比較して同じ距離の移動時間は常に数割増しとなります。
そのほか、ちょっと想像しても洋服と比べて速やかに行動できる場面はまず思いつきません。

すなわち、現代で着物生活を行うためには、各所要時間すべてを割り増しておかないと意図せずにルールや待ち合わせなどの約束を守れないという事態に繋がってしまいます。

特に女性の場合、その傾向は顕著です。
移動や動作もそうですが、着付けや準備の時間は男着物の数倍から時に10倍にも及ぶことがあり、一緒に行動する際はそれをしっかり覚悟しておかなければなりません。
帯も長着も男着物に比べてかなり重いので、一緒に歩いている場合、男性が、歩幅・所作・荷物などを考慮して緩やかに動けるよう気遣ってあげるのも嗜みです。
僕はこれができなくて、当初は妻に叱られました(笑)
これから着物女性と行動する機会が訪れた時、着物男子のみなさんは必ずこの点を忘れないでください。

妻いわく「着物はゆとりをもっていなければ着ることができないんだよ」とのこと。

この言葉は、行動速度へのゆとり以外にいろいろな意味を含んでいると思いました。
いいもの着ようと思ったら懐にもゆとりが必要ですし、時間に追われることのない気持ちのゆとりや心構えを持たないと、着物を楽しめないのは事実かもしれません。

また、前回お話したとおり、現在の建物を始め階段や道路などは着物での行動を前提として設計されていません。
したがってこういう場所では決して洋服着用時と同じように走ったりしないこと。
接触面と拘束性の高い着物や鼻緒だけで足とつながる滑りやすい雪駄で急ぐのは、走りにくいとか遅いとかいう以前に、すごく危険なのです。
着物を着ているときは原則として「走らない」と考えるべきでしょう。

そんなわけで、外出の際は、あらかじめ時間に余裕を持って出かけ、横断歩道は点滅青信号は渡るのを見逃し、駅では駆け込み乗車せずに一本あとの電車に乗りたいものです。
エスカレーターやエレベーターにも裾や袖を挟まれないよう注意してください。

そのかわり、これらを理解すると「焦って先を急いでも無駄」だという諦めが不思議な落ち着きとゆとりにつながるということを発見しました。


「どうせ急げないんだし」と堂々と着物の道をゆくことで、姿勢もゆったり、そして表情も穏やかになります。
周囲がカツカツと大股で靴を鳴らして通り過ぎて行っても自分は自分です。
せわしい人々を笑顔で見送ることができるでしょう。
「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く」などという言葉もありますが、着物の時代の人々はもっと気持ちに余裕のある生活を送っていたのかもしれませんね。

この弱点は「時間に余裕持って行動する」ことで根本的に解決できますので、機能的問題というより心構えのお話です

繰り返しますが、着物は"ゆとり"をもって着るということを忘れずに!


【関連】
着物の弱点[1] -環境編-
着物の弱点[3] -取り扱い編-

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2013年11月12日火曜日

日本橋きもの倶楽部

 先日、かねがね参加したいと思っていた、日本橋きもの倶楽部へ伺ってきました。
こちらはお店ではなく、月一度、人形町のビルの1フロアに開かれる着物好きの社交場です。


会場には日本橋帯座の即売をはじめ、着物のフリマや小物作りのワークショップ、遠方のお店の出張ブースなどがあり、お店の人や周囲のお客さんたちと気軽に着物の話題に花を咲かせることができます。


歩いて5分のところにあるイオリスクさんもブースを構えており、今回は幸運にもその店主であり「男きもの大全」の著者でもある早坂伊織さんが来場。
一緒に写真を撮っていただきました。


講演を拝聴したところ、本来、着物にまつわる格式や決まりというのは、現代人が思っているよりもずっと少なく、後から付け足されたり捏造されたりしているものが多いとのこと。

販売店や製菓店がチョコレートを売るために作った「バレンタインにはチョコレートを送りましょう」みたいな根拠のないルールがたくさんあり、しかも着物を教える人の都合によって言うことが違ったりするようです。
そういった、基準や理由の曖昧な着物の取り扱いが、実用や機能による理解と選択方法をおきざりに伝播してしまっていることが、着物市場の発展を妨げているということです。
そういえば、浴衣が単衣とどう違うのか訊いて回った時も、呉服屋によっていうことが全然違ってました。
着物が「なんとなく難しい」「よくわからない」という、初心者が越えられないハードルは、それが原因かもしれません。

しかし、僕は「だったらなおさら好きなように着てしまえばいいんじゃないか」と感じました。
どうせはっきりしないまま先人が色々後付してきたのなら、僕らにもその権利はあります。
一方で、着物を体験してその良さを知れば、やがてしっかりとした由来や知識を自ら調べたくなるのが男というもの。そういう人が増えることで分化の方向を立て直す事ができると思うのです。
以前妻が雑貨屋でオリエンタルな幅広のベルトを見つけた時「帯の代わりにこれを締めたら?(笑)」などと冗談で言ってましたが、意外にそれもアリかもしれません。

そんなインスピレーションや次の指標は、こういった場所での交流によって生まれます。
根付の固定方法にヘアピンを使うワザもここで教わりましたし、カジュアルすぎて外に締めていくには気後れしていた妻の手製帯が現代風の着物あることを公に教えてくれたのも帯座の工藤さんでした。


日本橋きもの倶楽部は、集合時間も解散時間もなく、ふらっと来ていつ帰ってもいい気軽さがあり、着物に興味ある初心者のかたが洋服で来てもOKです。
男着物の第一歩をこちらで飾ってみてはいかがでしょうか。

【日本橋きもの倶楽部】
会期:毎月一度
所在:東京都中央区日本橋富沢町5-3
(人形町駅A4出口から徒歩3分)
※次回会期や詳細等はwebサイトを御覧ください
http://nihonbashi-kimono-club.com/


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2013年11月9日土曜日

柔らかな下駄

 少し前、腰痛が発症して履き味が硬い雪駄や下駄で歩けなくなったことがありました。
現代のクッションが効いた靴に慣れてしまっていると着物の履物が辛いこともあるんですよね。

そこで今回、このような下駄を購入しました。


表面こそ柿渋で染めた畳表の雪駄ですが、土台が柔らかいシリコンになっていて、裏側は下駄と同じ木が分割されて貼り付けてあるというシロモノです。

これを履いて歩くと靴と同じように足のしなりにあわせて土台が変形するため、一枚板になっている雪駄や下駄にはない柔らかな履き心地になるわけです。まるで靴そのもの。
これだったら一日着物で出歩いても大丈夫そうです!

また、ソールにあたる部分にもすべり止めにゴムが貼り付けてあるため、滑りにくく、クッションの役目も果たしてくれて腰にも優しいというわけです。
まさに現代の知恵と古式ゆかしい文化の融合。温故知新の逸品です。
これは「八割れ」といって、明治時代くらいから、工場の床の熱や地面に落ちている釘などを踏み抜かないよう足を守るために考案されたようです。(2013/11/15訂正)

以前紹介した近所のお店、夢道月さんで見つけたもので、鼻緒は別に選んで足に合わせてすげてもらいました。
卸価格だったので合わせて12600円です。

実はこの価格、僕が着物関係で一品あたりに遣った金額としては一番高いんです。
靴と置き換えて考えたら、そこまで高くはない値段じゃないですか?
着物って本当に手軽で安く楽しめるんです。


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2013年11月7日木曜日

着物の弱点[1] -環境編-

 着物はとても素晴らしい日本の文化を体現する衣装ですが、衣類としての弱点もあります。
いつか触れなければいけないこの問題に、初心者へのブログだからこそ、早めの覚悟が必要だと思い、お伝えします。

最初のお話は、まず着物は環境変化に弱いということです。

着物は洋服よりもはるかに長い時代を重ねた文化的衣類ですが、ある時期からほとんど形を変えていません。ここ数十年、最新の科学研究で進化を続けてきた洋服と比較すると、暖かいだの涼しいだのという機能性について残念ながら全然かなわないのです。

結論から言うと、洋服に比べて「着物は、夏は暑く、冬は寒い」ということです。




季節ごとに目的に応じた多様性豊かな洋服より、着物は素材・形状・種類・重ね着方法などが圧倒的に乏しく、極端な環境下では非常に不便となるでしょう。
これは着物に限ったことではなく、機能的な劣りは古式ゆかしい文化の宿命です。

よって、寒暖ほどほどの日和ならともかく、酷暑の夏の日、逆に凍えそうな冬の日については、無理に着物を来て歩くことは僕は勧めません。
健康に差し支えそうな環境下での衣類は、趣味以前に自分の生活を保安するものです。
そういう日は素直に強力な快適機能を持った化繊の服を着たほうがいいでしょう。
汗ハケのいい速乾素材のTシャツやあるいはダウンジャケットを着込んで快適に過ごしてください。

あるいは、暴風雨や豪雪、またはゲリラ豪雨の怖れのある日も着物は避けたいところです。
帰宅後の手入れや外出先での対応を覚悟の上で悪天候下を歩くことを否定はしませんが、周囲への影響が生じたとき「なんで洋服着ないんだろう」という相手の批難は、現代において正論です。
現代では、とある洋服を使用しない限り、その場所では適切に行動できないという機会や場所も多く、社会の設計・構造・環境の変化を実態的に見ると、基本的に着物で生活するのはハンデが多いと言わざるを得ません。

一方で、しっかりとそれをすべてクリアしながら毎日着物を着ている人々もたまに見かけますし、知っています。それはある意味達人の域です。
「おしゃれとは我慢することだ」とはとあるファッション芸能人のことばですが、温度や天候変化のもとでの忍耐と対処の知識はもちろん、周囲がそれを受け入れてくれる、言い換えれば周囲も我慢させられるだけの説得力をもった着物マスターでしょう。

現代では、マフラー・タートルネック・タイツなどを組み合わせた着こなしも認知されていて、ある程度の防寒も可能になってきましたが、素人のうちは、快適に着ることで楽しみ、不便はそのうえでたまに実感する程度でいいと思います。

着物は洋服と柔軟に使い分けたいものですね。

【関連】
着物の弱点[2] -時間編-
着物の弱点[3] -取り扱い編-


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2013年11月2日土曜日

小雨のなかの着物散歩


10月が全く着物を着ないまま通りすぎてしまったため、11月の最初の休みは、小雨降る午後の僅かな時間で近所の散歩をしてきました。


本日は、妻の縫ってくれた単衣のデニム着物に、やはり妻が社員旅行で行ったタイみやげのタイシルクマフラーをあわせ、同じくタイのフリマで手に入れたという籐っぽいトートバッグを肩がけで。
男着物にはなかなか使われない赤が映える出で立ちとなりました。妻に感謝です。
なお、根付はひょうたんをヒモでくくっただけの自作。根付はアイデア次第で色々なものが応用できて楽しいですね。

近所のいくつかある着物の店をめぐって、駅ビルで買い物したりお茶を飲んだり。
最初はひと目が気になっていた着物の生活も、もうすっかり慣れました。
それどころか、着物で出歩くといい意味で目立つので、ただうろうろするだけでも変な快感があります(笑)
人に見てもらうことも、着物の楽しさであることは間違いありません。


ただ、雨の中というのはどうしても着物では出歩きにくいです。
女性の着物には上から下まで雨よけのアイテムが出ているものの、男性着物にはなかなか見つからず、手持ちの着物が正絹しかなかったりすると、やむを得ず洋服での外出に変えざるを得なくなったりしますね。

先日イオリスクさんで男着物のレインコートを見せてもらいましたが、量産されている女性用のものに比べて、非常にニッチな品物のため値段もゼロが一つ増えます。
そうなるとなかなか手を出しにくい…。男着物人口が増えれば需要も高まって量産もできるのでしょうけどね。

ちなみに、雨の日の男着物の足元は、雪駄ではなく木製の下駄履きとなります。
今回の僕のように浴衣用のものでOKですが、雨用の下駄というのも売っていますよ。

近所の呉服屋さんのご主人に「雨の日って着物はどうやって着ますか?」と訊いたところ「着ない!(断言)」という身も蓋もない回答が返ってくるあたり、やはり悪天候が着物の敵であることは間違いありません。
ただ、無理に着て、楽しめなかったり汚してしまったりすることよりも、消極的ではありますがご主人の答えを選ぶことを当ブログでは推奨します。
初心者としては、まず楽しめる環境のなかで楽しいことだけを知っていきましょう。
悪天候の中での着物はもっと上級者になってからでも遅くはありません。

今のところはせいぜい、デニムとか綿とか洗えるものを着ていくというくらいです。


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2013年10月26日土曜日

人形町 イオリスク

 いよいよ着物が着やすい秋が到来した途端、台風が日本縦断ツアーを繰り返して単衣の季節もろとも連れ去っていきそうな今日このごろ、皆様いかがお過ごしでしょうか。


そんな季節の事情で、残念ながら洋服で、ですが、本日は人形町のイオリスクさんに伺ってきました。
こちらは「男のきもの大全」を執筆された早坂伊織さんのお店で、男による男のための男着物だけのお店になっております。


広くゆとりのある店内に厳選された男着物と各種アイテムがぎっしり揃えられており、なかなかお目にかかれない芸術と言ってもいい職人技の粋が手にとって吟味できるのが特徴。
通常の呉服屋では、素人はこういうものにとても近づけないので、大変勉強になりました。

パナマの雪駄や早坂さんプロデュースの男着物用バッグなども魅力的ですが、今回注目したのは前のエントリでもご紹介したデニム着物です。


こちらで見せていただいたのは、胸元や懐に大胆にポケットをあしらい、ベルトリングやボタンをそのまま残している着物の形をしたジーパンと言ってもいい逸品。
これらの意匠はそのまま機能するため、ベルトを通して着こなしをアレンジしたり、ボタンを止めてはだけるのを防げたりと、機能美というものを体現していると感じました。
何より着物の常識をくつがえすポケットの存在は、収納が皆無で物品の持ち運びに難のある着物ライフを一歩前進させており、新しい世代の着物のプロトタイプであると胸を張っているようです。
見ていて興奮が隠しきれませんでした。

このほか、天候対策として男着物用レインコートなど、かゆいところに手の届くアイテムが何でも用意されていて感激しました。
何もかもがさすがとしか言いようのない品揃えで、男着物に必要な物はほぼ全てここで手に入ってしまいそうです。


一部リサイクルがある以外は新品の品質を正当に評価しているお値段であるため、当ブログのように安く手軽な方法によって飽くまで手軽な着物ライフのエントリーを提案している段階では手が出ないものも多いですが、着物の道に足を踏み入れてその価値が理解できた時、金額を考えずに妥協しないで着物を探したいというなら、下手な呉服屋よりもこちらのお店が適していると思います。

着物を着て落語を楽しむようなイベントも企画されており「着物好きが気軽に集まれる場にしたい」というお店の方針とのことです。
素人ではあっても、先に「いつかは手に入れたい」と思うものを身近に感じてモチベーションを上げるために訪れるのもいいですよね。

僕も一発、苧麻(からむし)の帯でも!といきたいところでしたが、隣にいる妻の目と、そもそもない袖を触れない懐具合は認めざるを得ません。


そこで、他では見たことのない襦袢の衿ドメを購入しました。
これはS字型に襦袢の衿の重ねた部分を挟み込んで固定し、着崩れを防止するアイテムです。
男着物を常用しているからこそわかるアイデア商品ですね。
まるでタイプンのような金属光沢と象形文字の刻印が、アクセサリとしても所有欲を満たしてくれます。

早く雨がやんでくれないかなあ。


【イオリスク】
営業:11:00-19:00(水・木曜定休)
電話:03-5643-6177
所在:東京都中央区日本橋人形町3-5-9 東京山喜人形町ビル5F
(人形町駅A5番出口から徒歩2分)
http://www.iorisq.com/index.html


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2013年9月28日土曜日

デニム着物

 涼しくなってきましたね!
そろそろ浴衣では肌寒い反面、着物を着るには快適な季節となりました。

かつて着物(特に女性もの)は「これは何月何日から何月何日までしか着られない」と季節や時期ごとに着ることのが細かく決まっていたようです。

が、今はもう時代も違い、着物もいろんな種類が出ています。
その中でもデニム製の着物は最近とても流行っていて、男着物でもいろいろな製品がリリースされ始めました。

というわけで、先日ゆめこもんさんに遊びに伺った際に見せていただいたデニムのご紹介。


デニムというと、もとが作業着でカジュアルの代表というイメージからどこか野暮ったい気がしたのですが、これは着物と現代カジュアルの中間をとてもバランスよく組み合わせています。

デニムなのにうっすらと艶さえあって正絹とはまた違う美しさがあり、また大胆にデニムパンツのようなミシンのステッチを主張させており、一見斬新な洋服のような錯覚さえします。
和裁で縫い目を隠すという着物の常識を逆手に取った発想。まさに現代の着物です!


ついでに、福服さんのイベントで試着したデニム着物(左)と、妻に縫ってもらった自慢の誂えデニム着物(右)の紹介もしておきます。


デニムにも生地にはいろんな種類があります。

福服さんの着物はデニムパンツの質感そのものですね。
あえて擦れた面を全面に出し、いわゆるGジャンを着ているようです。
写真がないのですが、背面にはなんと龍の刺繍が!

一方で妻に作ってもらった着物(いずれ詳しく紹介します)は、もっと薄手のデニム素材を使用しており、やや厚い浴衣のような単衣で、夏以外のスリーシーズン楽しめます。
妻の作品のブランドシンボルとして、胸元に赤いラインを入れてあるのが特徴。

このように、デニムの着物は洋服のようなアレンジや、デニムパンツのような手軽さが魅力。
洗濯機でザブザブ洗えますし、何より非常に頑丈なので、まだ所作などに慣れていない着物初心者には適していると思います。

ちなみにゆめこもんさんの商品の価格は35000円、福服さんの商品は10500円、妻の着物はプライスレス(笑)

リサイクルほど安くはありませんが、長く気軽に着ていけるという点では、デニム着物はコストパフォーマンスはすごく高いと思います!


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2013年9月23日月曜日

着物で歩きたい町

最近運動不足だったので、荒川沿いに自転車でふらっと川越の町に行ってきました。
実際は片道40kmあったので、ふらっとではなくふらふらでしたが。


川越の街は「小江戸」と呼ばれるだけあって、古い建物が多く着物や和小物の店も多く、和装で歩いてみたいと自然に感じる雰囲気です。
それもそのはず。町をあげて毎月18日を「きものの日」と定め、織物市を開いたり優待を行っているそう。


実際、着物の店は町の規模や範囲に対してかなり多く、古い呉服屋とモダンカジュアルで着こなす新しい着物屋が同居しているうえに和小物や雑貨の店もそこら中にあり、和装好きにとってはちょっとしたお祭りに参加したようでした。




着物を着て、ゆっくり買い食いしながら見物しつつ、地生ビールのCOEDOで締めるような楽しみ方ができる、着物好きの原宿とでも言いましょうか。
自転車で来てしまったことが大変悔やまれます。


せっかくなのでここでちょっと珍しい根付を購入。昔の鎧に使われていた小札をストラップにしたものです。
材質は薄い牛皮ですが、矢も通さなかったほど頑丈だったそうです。男として小脇に下げるお守りとしては最適ですね。

ちなみに今後「きものの日」の18日が週末に重なるのは、近々だと2014年1月と5月。
池袋から急行で30分程度なので、次回は必ず和装で行ってみたいと思います!


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2013年9月15日日曜日

日本橋帯座


人形町に開店したオリジナル帯の日本橋帯座におじゃましてきました。
ポップな柄の綿布地やお気に入りの持ち込み生地からオーダーメイドで和帯を制作してくれる月一度の限定ショップです。


僕の注目はオレンジと黄色で鮮やかなコントラストのきいた波模様の帯。
これは女性物の細帯ですが、同じように角帯を作ってもらったら腰元にバシッと主張してかっこよさそう!


今回の展示には男の角帯はありませんでしたが、柄としては男着物にピッタリなものも多く、相談すれば角帯制作も受け付けてくれるということなので、質素な色柄の男の着物にちょっと物足りなさを感じている諸氏には期待すべきお店ですよ。

この会場でお会いしたみなさんは、着物を楽しく自由に着ていくことを旨としている人々で、呉服店でははばかられるような(笑)話題も楽しくさせてもらいました。
やはり着物を現代に合わせて柔軟に着ていこうと考えている人はいるんですね。
「着物は伝統的であるべき」という敷居の高さは思い込みも大いにあることを知り、心強さをおぼえます。

会場には着物姿の方々が多かったですが、僕と妻はひょいっと洋服で伺いました。
そんな素人でも散歩がてら入っていける場ですので、もう一歩おしゃれな帯をお望みならば、一度足を運ぶことをオススメします!


【日本橋帯座】
営業:10:30-19:30(火曜定休)
電話:03-3661-1919
所在:東京都中央区日本橋富沢町5-3「一文(株)東京店」1階
(人形町駅4番出口から徒歩5分)

・今後の開催日程
9/14-15(土日)
10/26-27(土日)
11/16-17(土日)
12/14-15(土日)


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2013年9月13日金曜日

【実践3】 着物を買ってみよう! (予算重視編)

 ようやく朝夕が涼しくなり、そろそろ浴衣の季節も終わりを告げようとしています。
そんなわけで、今から着物を始めるには単衣着物(裏地のない涼しい着物)を選ぶことになりますが、浴衣に対して「着物」はちょっとお値段が張るもの。
そこに腰が引けぬよう、前回の購入手引の続きとして、今回は予算を優先した着物購入のコツをご紹介したいと思います。

注目するのはリサイクルの着物を扱っているお店。
中古衣類というとどこか安っぽいイメージがありますが、新品と比べると文字通り桁外れの安さとなることがあり、また、着物はもともと古い時代のものなので、リサイクルでしか手に入らないものもたくさんあるので玄人も注目している市場なのです。

おすすめのお店は、たんす屋さんか福服さんです。

たんすやさんは全国にチェーン展開しているので、お住まいの地域から近いお店を見つけやすいのが利点。たまに百貨店で大々的にリーズナブルなリサイクル着物のセールを行ったりもしています。
男物は「あまり売れない」という理由で店頭に男物を出していない場合があり、予め電話で男物があるかどうかを訊いてしまうのが確実でしょう。

福服さんは首都圏のみのチェーン展開で店舗こそ少なめですがリサイクル中心の品揃えと安さはダントツ。「日本一敷居の低い着物屋」を自らうたう通り、ド素人も気兼ねなしに入れる店構えです。男物は赤坂店に集まっていてサイズも在庫も豊富。
さらになんと、福服さんは学割を採用しており、学生さんは一律二割引という若者にやさしい価格設定なのです!

そのほかの普通のお店でもたんす屋さん同様に、売れ行きの事情やディスプレイ節約のために男物は倉庫に入れっぱなしという場合が割と多く、問い合わせることで奥から出してきてくれることも。
率直に「この店で一番安いやつ」と所望してしまうのも手です。



それではそれぞれの品物選びに入りましょう。

長着 素人重視度:★★★★☆
まず、着物五点セットの中で最も高い長着を妥協することで、総予算は大きく下がります。よく見かけるのは3000円~8000円の価格帯。
リサイクルや在庫品の場合は体に合うかどうかが一番のネックだと思うので、値段とサイズの2つの要素の合致点を探ることになるでしょう。
たまに1050円くらいのとんでもなく安い品もあります。これらには色あせや大きめのダメージがあったりしますが、練習や体験用として、あるいは「汚れてもいいや」と普段着使いするなどに利用できるので見逃せません。
もう一つの注意点として、冬にしか着れないウール製がこの手の激安長着によく混じっているため、暖かいシーズンに使いたい場合は素材の確認も必須です。

襦袢 素人重視度:★☆☆☆☆
実は、襦袢はなくてもかまいまないと個人的には思います。
僕自身、義父から譲ってはもらいましたが、胸元が深く切れ込んでいるVネックとか場合によっては丸首のシャツを下に着ることが多いくらいです。
襦袢の主な目的は防寒と汗とりなので、これを果たせるものなら何かで代用してもいいでしょう。
とはいっても、衿の内側に襦袢のラインが一本入るとピシっとキマって見栄えが違うので、昔の着方そのものを味わいたいのならばいずれは入手したいところ。予算重視の場合のみ、優先度は一番後ということです。
なお、裏地に風雅な絵が描かれているような"粋"な襦袢は長着よりも高価なこともありますよ。

  素人重視度:★★★☆☆
これも「どーしても新品が欲しい!」という前提であった際、ポリエステル製の品の最安値が6000円弱ということで、リサイクルまで範囲を広げると1000円とか、まれに数百円で手に入ることもあるんです。
多いのは3000円台。"献上"という、最もベーシックな模様が施されているものは弾数が多く、安価で使い勝手がいいため一本持っておくといいでしょう。
反面、リサイクルだとどこかにシミがついていたりほつれがあったりもしますのでダメージチェックも忘れずに。
帯はその面積のほとんどを重ねて巻いてしまうため、シミがあっても見えなくなることもあります。つまり注目するのは結びに使う両端。ここの汚れは隠しきれません。僕の持ってるものの中には前の持ち主の名前がマジックペンで書かれているものがあります(笑)
とはいえ、帯については断裂などのよほど大きな破損がない限りは大した目利きがいらないので、骨董市で安くて面白い柄を見つけたらサクッと買っちゃってもいいですね。
なお、今回は着付けを覚えることも目的としているので、作り帯(結びが縫製されているもの)は除外します。

足袋 素人重視度:★★☆☆☆
足袋は消耗品なので、綿であれば1000円以下で手に入ります。白黒一足ずつ持っていると着物に合わせることに悩みません。
結構使えるのが500円以下で手に入る文化足袋(二股指の靴下)。文化足袋は模様があしらわれているので、色々面白く着こなせます。

履物 素人重視度:★★★★★
そして最後に雪駄あるいはゲタといった履物です。
これが少し難しい。履物の解説でお話したとおり、その人の足に合うかどうかで高くも安くもなり、靴同様、特殊なケースを除いては中古市場にもあまり流れないので、五点セットの中では最も値段が削りにくいのです。
ただ、どんな着こなしであっても歩くのが辛いと楽しくないので、履き心地については妥協は絶対禁物。「痛い」と感じるようなものは避けましょう。
1万円あれば「すげ」のできるものを買ってもお釣りがくるとは思いますが、安さ最重視ならば履物屋の店先の吊しから自分の足に合うものを探せば3000円以内で収めることができると思います。
履物の相場は普段洋服に合わせている靴と価格も性質もあまり違わないので、同じ価値観で考えてもらって差し支えありません。

以上です。
これらを最低価格でまとめてみました。

長着 5000円~
襦袢 3000円~
帯  3000円~
足袋 1000円~
雪駄 3000円~

合計1万5000円!

洋服でいうところの上着(シャツ・ズボン)・下着・ベルト・靴下・靴までひっくるめてなら納得行く金額ではないでしょうか。
襦袢を省略したり、長着をもっと妥協できれば「一度自分の着物姿を味わいたい」という希望は1万円以下でかなってしまいます。

大切なのは、まず「着物」を体験することから。
そのための出費はできるだけ抑え、着物の楽しみを感じて更にいいものにステップアップするときまで貯めておきましょう。
ボロは着てても心は錦(ちょっと違うかもしれませんが)です!


【たんす屋】
http://tansuya.jp/

【福服】
http://www.rakuten.ne.jp/gold/fukukimono/



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2013年9月4日水曜日

生協に着物?

 着物の販売というのは着物に興味が無いと全く視界に入らいないもので、お店にしろショーケースにしろ、着物を着始めた途端に突然目に見えるようになるものです。
これは今日見つけたそのひとつ。

週一度、妻と生協に食材のカタログ注文をするのですが、そのカタログの中にも着物関係のものって取り扱われているんですよね。

ここには女性物しかありませんが、きものハンガーや収納ケースは男性も共用できますし、妻によると、男着物でも襦袢の着崩れを防ぐために着付け用ベルトが使えるようです。
生協は家まで配達してくれるので、大きなものを買うには便利です。

いつか男物も載せてもらえるくらいに普及して欲しいものです。

そんなちょっとした小ネタでした。

2013年9月2日月曜日

【実践2】 着物を買ってみよう!

 前々回のエントリの続き。今回はいよいよ着物を購入するという段階に入りましょう!

例によって部屋のドアを開けてスタートしますが、まず、メモとペン程度の筆記用具をご持参ください。
そこに予め下記のような記述をしておきます。

================

長着 (  円)
襦袢 (  円)
帯  (  円)
足袋 (  円)
履物 (  円)

================

この五点は、いわゆる「着物」スタイルに必要なひとそろいです。
このメモを持って、前回お店巡りをしたなかから、直感的に好印象だったお店を適当に選んで入ってください。
現段階では予算は特に決めなくていいです。

お店についたら必ずメモを取り出し「ここに書いてある一揃いを、初心者向けに安く揃えたらどのくらいになりますか?」と訊きます。

店頭でのやりとりにおいて、その内容が記録されているかそうでないかというのはものすごく重要です。
お店は、記録が残るという点からいい加減なことは言えないし、お客は、その情報を持ち帰り改めて客観的に評価できるからです。
また、メモがあると、価格調査の意志をスムーズに伝えることができるのが大きな利点。「お客さんが着るんですか?」と訊かれても「そうなんですけど、詳しい人間から"値段聞いて来い"って言われてて」と切り返せば、いきなり売り込まれたりする心配はないでしょう。

で、それぞれの値段や現物を見ての感想などをメモします。購入について疑問もこの段階で訊いておくといいです。



ここから先はお店次第ですが、通常の着物屋で上記のやりとりを行った場合、僕の予測では

長着 2万円~
襦袢 5000円~
帯  6000円~
足袋 3000円~
履物 8000円~

くらいになるのではないかと思います。合計5万円弱というところでしょうか。
初めて買う嗜好衣料としては、やっぱ高いかなーって思うでしょう。

しかしここでそれは顔に出さず、一旦店を出ます。

前回同様、他のお店でも同じように訊いてメモして、いろんな組み合わせを手に入れて検討してください。
値段だけでなく、長く付き合えそうなお店かどうか、相談のために足を運ぶのに便利かどうかなど、手に入れた情報は、初心者として着物を長く楽しむことを想定した上で購入材料にしてください。

もしも納得ができるのであればこの段階で購入してしまってもいいと思います。
この値段で買える着物一式であれば、おそらく長着は正絹の新品で、柄などもある程度は選べるはずです。"とりあえず"の間に合わせではなく当分使いつづけられる組み合わせでしょう。
何より、一揃い全部購入したお店なら、着方や手入れの方法などの着物オーナーとしての質問が遠慮無くできるというメリットも大きいですしね。
安くない買い物かもしれませんが、着物は値段と品質がきちんと比例する品であり趣味です。

ただ、やっぱり1万円札5枚は気軽には出しにくい価格というのが正直なところではないでしょうか?

着物という品物が作られるまでの手間を考えると妥当ではあるのですが、懐具合と本質の理解が相容れるには長い時間が必要です。

まずはそれを理解するためにも、第一歩をやや肌寒い懐でもって体験したいという諸氏に向けて、次回、もう一歩進んだ「安く手に入れる」方法をご紹介したいと思います。


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2013年8月28日水曜日

男着物の履物


 現代では着物に靴を合わせる上級着こなしを披露するつわものもいるようですが、やはり着物によく似合う履物は雪駄(セッタ)下駄(ゲタ)です。
そして男のおしゃれは足元からというセオリーは着物も同じく、履物で見栄えはかなり変わります。

とはいえ、こだわればきりがないのも靴と同じなので、ここはブログのポリシーに従い、安くて素人にやさしいものから紹介します。


まず、商店街の古い履物屋に行ってみましょう。
靴屋ではありません。"履物屋"です。歴史のある古い商店街にはたいてい一軒はあります。

すると、店頭に数千円のものが、天井から字のごとく「吊し」で売っているはず。基本的にはこれでOKです。
この場合、M/L/LLなどおおまかなサイズから足袋ばきの足に合わせて選ぶことになり、鼻緒と足の甲のフィット感が若干きつく、かかとが土台からやや外にはみ出る程度のサイズがかっこいいとされています。

ここで一つ注意。
雪駄を固定する鼻緒は履いてるうちに若干伸びてくるので、少しキツ目のものを選ぶのですが、それでも限界があり、無理に履いていると足を痛めてしまうことがあります。
そんなときは履物屋さんに、足裏の溝から鼻緒を「すげ」て調整してもらうのですが、吊るしの雪駄は高い確率で「すげ」のための溝が省略されて作られているため、鼻緒の調整が利かない場合があるのです。

もちろん既成の状態で鼻緒がジャストフィットしているなら「すげ」は不要ですが、「すげ」がきくものであれば万が一足のサイズに合わなかったとしても安心。
その見分け方は、裏地の親指/人指の間および土踏まず/かかとの間に二箇所にめくれるような溝が付いているかどうかです。(下図参照)

「すげ」が利くものになると、吊しではなく箱入りになっている事が多く、値段もワンランク上だったりします。土台の質もいいし、場合によっては鼻緒そのものを別に気に入ったものに「すげ」替え、長く使うことができます。こういうものを探すときは、履物屋さんに直接尋ねるか、着物屋さんに行くといいでしょう。

どちらが良い悪いということはありません。
履物は着物に比べて消耗品的な性格なので、吊しから安いものを選んで繰り返し経済的に履いてもいいし、品もサイズも自分に合った一足にこだわるのも自由です。

その他のメンテナンスとしては、裏地の減りの早いかかと部分の定期的くらいでしょうか。
どちらも履物屋さんでやってもらえるはずなので、購入の際は問い合わせてみてください。

なお、鼻緒の擦過傷はサイズが合っていても起こることがあるので、ミニサイズの絆創膏を持っていれば怖いものなしです。

もっとこだわりたい場合は、鼻緒と土台の部分を別々にオーダーし、足に合わせて職人さんに「すげ」てもらいます。着物でいう「誂え」ですね。
当然値段も青天井ですが、そういう履物にはびっくりするような個性を放っているものがあり、いつかこういう一足が欲しいと思いながら僕もたまに高級店を覗いています。

一方、下駄については構造上、ほぼすべての品物が鼻緒を取り外せるようになっているので「すげ」に関する心配は無用です。
値段も雪駄に比べると安く、1000円くらいからたくさん出回っているので非常にお手頃。
浴衣に合わせる夏仕様というイメージがありますが、雨天時は水に弱い雪駄の代わりに履くこともできるスグレモノです。
「歩くと音が鳴る」ため、ホテルなど、静かでかしこまった場には履いていけないことにだけ注意。

雪駄とともに一足ずつ財布と相談しながら選んでおけば、とりあえず通年の履物には心配要りません。

2013年8月26日月曜日

吉祥寺 ゆめこもん

 今回紹介するお店は、以前、着付け会で知り合った中村さんが今年オープンしたゆめこもんさんです。
場所は吉祥寺駅の南、マルイ西横の道をもう一本西に入った閑静な住宅街にあります。


白壁のゆとりある店内は、着物屋というよりもアパレルのセレクトショップ。
価格帯も非常に手頃で、玄人向けの高級品ではなく、誰でも手が届くようなエントリーモデルや現代風に着こなしをアレンジできそうな小物を中心に揃えています。



男性ものは敢えて安価で扱いやすいポリエステル(6000円くらい)が並び、つるしの浴衣とあわせても1万円台なかば。通常のアパレル浴衣よりもだいぶ安く購入できます。
浴衣シーズンが終えたら、今後はリサイクル品も増やしていくとのこと。


その理由は、着物に興味を持った若い人に最初に訪れて手軽に味わってほしいという、当ブログと非常に近い方針だからです。

中村さんも長く呉服屋に勤めたとかではなく、趣味が高じて開いたお店なので、初心者目線でお話しでき、また、奥様も浴衣の着付けから勉強しているということなので、我々素人としてはとても入っていきやすい雰囲気。

お邪魔した際は、同じ目線で素人着物の話に花を咲かせることができました。

そのなかで、中村さんに、超初心者用として着物一式を最低限価格で揃えるといくらくらいでできそうか、を尋ねたところ「リサイクル品を織り交ぜれば、男性で1万円、女性で2万円」ということでした。
骨董市での入手などを除く通常店舗での販売だと、長着・襦袢・帯・足袋・雪駄で1万円というのはかなりタイトな数字だと思いますが、もしも実現できたらすごいことです。
もしめどが付いたら初心者用に「danchakuセット」などを企画提案できないかな(笑)

中村さん曰く「今までの着物屋とちがった個性的で楽しい店にしたい」ということで、拙作着物女性作品『和美-wabi-』シリーズのポストカードを飾ってもらうことにしました。
ちょこっとですが在庫も預けてきたのでご希望に応じて販売してもらえます。

「着物に興味があってちょっと実物を見てみたい」あるいは「着物のイラストでも見てみようかな」と思ったら、吉祥寺のお買い物ついでにぜひ立ち寄ってみてください。
「柴山さんのブログを見て」とお伝えいただければ、中村さんも得心してくれます。

裾野広く着物を楽しめる文化を作りたいという点で合意しているので、これからのお付き合いが楽しみです!


【ゆめこもん】
営業:11:00-19:00(水曜定休)
電話:0422-41-0321
所在:東京都武蔵野市吉祥寺南町1-15-16
http://yumecomon.com/

2013年8月20日火曜日

【実践1】 「着物の店」に慣れよう!

 今回は、超素人が着物を始めるために具体的にどう行動したらいいかを、僕の経験をもとに説明しましょう。
なんと、今あなたがこの記事を読んでいるところからの開始です!

 まず、Google (https://www.google.co.jp/)を開いてください。
キーワードに"自分の住まいの最寄り駅"と"呉服店"あるいは"着物店"などを入れて検索すると、たいてい何かしらの着物関係の店が出てきます。
それがびっくりするほど近所だったりと、この段階で知ることもあります。どの町にも意外と呉服屋というものがちゃんと存在していて割と普段前を通り過ぎるのですが、着物に興味持ってないと目に入らないということが多いのです。
店のwebサイトがなくとも、現在は電話帳のように住所だけでもいろいろあるはず。最寄り駅で出てこない場合は、近くの別の駅でお試しを。

次にGoogleMap (https://www.google.co.jp/maps/)などの地図サイトを開きます。
先ほど目処を付けた店の住所を入力して所在を確認したら、コンビニに行くような格好で結構ですので外着に着替えてください。
そのまま部屋のドアを開け、外に出ます。先ほどのお店を目指し、のれんをくぐってしまいましょう。

当然のことですが、本当にこれが着物を始める第一歩なのです。

そのとき大事なのはたった一点。
恥ずかしがらず「自分は着物初心者でーす!」ということをおもいっきり全面に出すこと。

「何をお探しでしょう」とか訊かれても「友だちに勧められて興味を持ったんです」とか「彼女が着物着てて、自分も勧められて…」とか、飽くまで主体性薄く、かつ"今すぐほしい!"とは思われない回答がベスト。
お店の方も、初心者がいきなり何万・何十万もするものを買うとは考えませんので、この点を強く印象付けるのが重要です。

そして、敢えて着物について無知であってください。ヘンにかじった知識をアピールしてはダメです。ゼロからぜーんぶ、お店で説明してもらうくらいのスタンスが適切。素人丸出し・無知な着物初心者でいいのです。
まともなお店ならこちらの希望をヒアリングしてくるものなので、ここで普段からの着物に関する疑問を全部訊いてしまいましょう。値札なんかを見て「うわあ!やっぱり高いんですね~(笑)」と驚きながらのオーバーアクションするくらいでいいです。
本当にこちらが初心者だとわかれば、お店のほうもいろいろと教えてくれますし、実際、僕の素人かじりのブログよりも正確な知識を得られる機会になると思います。
お店によっては商品を触らせてくれたり試着させてくれるかもしれませんので、その際は遠慮なく体験しましょう!
着物は非常にデリケートな品物なので、細心の注意は払ってくださいね。

そしてもちろんその場で買うということはしなくて結構です。むしろしないでください。今回の目的は購入ではありません。
基本的には「着物っていいですね~」と着物を褒めつつ「検討してまた来ます」と店を出ます。

で、これを複数のお店で何度か繰り返します。
着物に慣れるにはまず、着物のお店に慣れることが必要。今回の主旨はそこです。

何度か入店を繰り返すと、店員との掛け合いや符丁、また、お店によって取り扱うものや値段の差など、かなり個性があることが分かります。
接客の良し悪しもポイント。場合によっては例のエントリのような嫌な目に遭う可能性もありますが、自分は「商品の購入意欲が少しなりともあって店を訪れている客である」という、当然のことを自分が気に留めていれば、相手がどんなに失礼であっても「この店はひどい接客だな。大したことないや」と客観的にスルーできるのです。
もちろんそんな店には二度と行かなくて結構。「次、行ってみよう!」というポジティブさで、別のお店に入り、自分なりの「お客力」を積んでみましょう。


やがて、出かけた先にある着物屋にふらりと寄れるようになっているはずです。こうなればしめたもの。
多くのサンプルから、どこが自分に合った店なのかどうなのかが、だんだんと感じ取れてくるのです。

やがて最初の足がかりの店が見つかり、そこで最初の一着を購入した後、その店に足りないものを別の店で見つけたり、とりあえずのものでは物足りなくなってより良い物を手に入れたいと、別の店に頼ることができるようになっていくのです。

次回はいよいよ具体的な購入の考えについて書きますよ!




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2013年8月8日木曜日

浴衣下着にAIRism

 僕の一番気に入っている浴衣は麻の白無地なのですが、襦袢を着ないため当然のごとく下着が透けてしまいます。

恥ずかしながら、洋服着用時にはそういうことを気にしたことなかったので(男物で薄手の白いボトムスってありませんよね?)僕は白い下着って持ってなかったんですよ。

着物男子たるもの周囲にみっともない印象を与えてはなりませんし、これを機に調達することにしました。

ステテコでもいいのですが、夏はやっぱり出来る限り肌を覆う布は減らしたいものです。
そこで選んだのが毎度おなじみユニクロのAIRismのボクサーパンツ
ユニクロにしてはちょっとお高めの1枚990円ですが、これはいいですよ!


ほんとサラッサラで、履いてないみたいな開放感!うっかり本当に履き忘れたんじゃないかと不安になるほどに!
洗って干してもすぐ乾くので、二日続けて浴衣を着る場合も一晩で洗濯と乾燥が終わるので便利です。

冬はヒートテックで夏はAIRism。まったくユニクロ様様。
柄物の浴衣の下でも問題ないし、ステテコや深いVネックもあるので秋口まで使えそうです。

 同じ生地でふんどしも出してくれないだろうか。
『Jpananese Antique Under Style』とか『-Fundoshy-』とかね。


AIRism(メンズ)公式ページ
http://www.uniqlo.com/jp/store/feature/uq/airism/men/

2013年8月6日火曜日

アパレルの浴衣

 ちょうど浴衣についてのお話をしたところなので、妻の買い物に付き合いついでに僕も珍しく中古着物屋さん以外の売り場を見て来ました。
場所は近所の北千住マルイに入っているメンズフロアのテナントです。


 やはりこの時期には最前面にずらっと並んでいますね!
しかも今時の若い人に合わせてか、かなり丈の長いものがあり、ちょっと壮観です。

素材は、ポリエステル・綿・麻および、その混合で仕立てられたもの。ポリエステルはパリっとしてて、ちょっと見、正絹の艶にも似てます。
価格帯は12000~36000円程度。結構開きがありますが、それは生地の差(ポリエステル<綿<麻)と、もう一点は縫製の差みたいです。

着物はそもそも全て手で縫う和裁で仕立てられているべきというのは以前説明しました。
江戸時代以前にはミシンなどなかったし、当然ですよね。
和裁は手作業で縫い目を限界まで目立たなくできる美しい縫製です。しかし当然手間がかかるため、現代では目立たないところにミシンを使うことで人件費を抑えてコストダウンを図ります。
よって、安いものほど縫い取りの部分にジーンズの裾上のような縫い目が見えてます。


逆に高いものは目につくところだけを手縫いにし、ミシン縫いの部分もできるだけ隠れるよう仕立てられています。前者も色によって(暗めのもの)はあまり目立ちませんけど、全て手縫いの品物は、目を凝らさないとどこを縫ってあるのかわからないくらいなのです。


 次に帯。
こちらに並んでいるものはすべてポリエステル製です。ポリエステルは御存知の通り手軽に取り扱える便利な化学繊維。鮮やかかつ面白いデザインが豊富で、何より安価です。
帯生地としては滑りやすくて結びがほどけやすいという欠点がありますが、汚れてもすぐに洗えるので、花火大会で屋台の食べ物がこぼれたりしても比較的安心です。価格帯は5000円~くらい。

あとはそういう欠点を根本的に解決した作り帯も揃ってます。
これは結び目を最初から造形してあるので崩れるということがないし、何しろマジックテープ留めなので圧倒的に素早く着付けられるという点が魅力です。僕も数年前に花火大会に着るだけの浴衣着用の際は使っていました。
男着物の取り扱いの一番のハードルである帯結びを省いて最初はこれを使って手軽に楽しみ、ちょっと凝りたくなったらポリエステル帯で結びを楽しむという流れがいいですね。


さらに売り場には着付けや手入れが書いた無料冊子が置いてあり、これがすごくわかりやすくて「今夜お祭りに行くために欲しい!」って人も早速浴衣を楽しめるでしょう。量販店はこういうものを作れるのが強みですね。

今回、ポリエステル地が目立ちましたが、これは扱いやすさ重視のセレクトでしょう。
麻や綿もいいですが、ポリエステルのパリっとした風合いにモダンな柄が入っている方が若い人は喜ぶかもしれませんし、初心者として手軽かつクイックに浴衣を楽しむならばこういう所で買うのもアリ。

また、アパレルは広いお客さんに対してファッションの一つとしての浴衣を提案しているためか、浴衣選びを洋服と同じ感覚で店員さんに相談できるのが大きいです。
呉服屋さんははじめからお客にある程度の知識を要求するところもあるので、完全にド素人として手堅く着物の第一歩を踏むために、この季節の百貨店を選ぶのはお勧めです。


 ちなみに僕の浴衣は地元裏通りの小さな呉服屋さんで買ったもの。
着物勉強に出入りしていて顔なじみになったところ、今回、倉庫にしまってあった売れ残りを2000円で売ってくれたのです。
白無地でやや地味であるものの、麻100%で全て手縫い。とても気に入ってます。
もちろん古着屋なら、なんと500円程度からあるので、いずれいいものを着るためにまずは練習着が欲しいというなら最適です。

手前味噌ながら僕の2000円の浴衣はマルイに並ぶものよりいいものだと自負しています。とてもいい買い物だったということです。
ただ、裏通りの呉服店に飛び込みで入っても、店主はそれを出してきてくれなかったでしょう。顔をつないでおいた馴染みの特権です。
また、古着屋のものはたしかに安いのですが、安いのには色々理由(ほつれやシミなど)があるので妥協点を探る"目"は要ります。
最初は百貨店でも、いずれは知識と足を使って、安く、いいものを手に入れたいですね。
(←このブログのコンセプトです)

ひとくちに浴衣と言っても、並ぶ品も市場も様々ですが、自分なりの方法で自分に適した一着を手に入れたら、お祭りや花火だけなんてもったいないこと言わず、散歩や買物にもガンガン着て楽しみましょう!


【北千住マルイ ゆかた売り場】
営業:10:30-20:30(夏季のみ)
電話:03-5244-0101
所在:東京都足立区千住3-92 5-8F
(北千住駅直結)
http://www.0101.co.jp/topics/12summer/yukata/