2012年11月27日火曜日

着るのに必要なもの

 前のエントリーで、着物を着るには「長着」と書きましたが、まあそれは極論です。

実際は、襦袢と呼ばれる肌着と、帯の下に巻く腰ひも(長着用と襦袢用の二本)、そして足袋が必要です。外に行くなら雪駄もね。
逆に言えば、これですべてです。あとは時節と好みで変わるくらい。
浴衣の場合、「長着」に下駄か草履履きだけで、足袋も不要です。

あとは好みで帽子なんかかぶってもおしゃれですね。
また、襦袢は別のものでも代用できます。僕はタートルネックのシャツ着てるほうが多いです。
腰ひもは着物が体を包む形状を仮止めしているだけなので適当なヒモでもいいですし、足袋は同じふたまたの靴下とか文化足袋が500円以下で買えます。

昔はそんなのルール外でしたけど、現代ではポイントおさえれば融通効かせてもおかしくないんです。
着物さえ中古でうまく見つかれば、それこそ1万円でおつりが十分来ますし工夫次第で組み合わせられます。

まずは最低限の条件で一通りそろえて、そこからこだわりやアレンジを発展させていきましょう。

2012年11月20日火曜日

着付けってなに?

 着物の敷居を高くしている原因の一つがこれ。

女性物を前提とした話ですが、重い、硬い、厚いという三拍子が揃っているため着ることに大変な手間を費やします。なんでこの欠点が数百年全く進化しなかったのか、ほんと不思議。

一人では着られない人のために着付け師なんて専門職や資格があるくらいで、その手を借りても着るのに20分程度かかるといいます。

一方、男性の着物はどうなのか。

結果からいうと、女性の着付けの10倍楽だと断言します。
Tシャツかぶってズボンに足通しておしまい、ってわけにはいきませんが、慣れたら3分程度で着れるんじゃないかと。

着つけの基本的な構造は、着物本体(長着といいます)+帯の二点。
着物で時計回しに体をくるんで帯を締めるという、ごくシンプルな流れです。

男着物の帯の結び方は、もっとも一般的な"貝の口"であれば、何度か練習するだけで覚えられます。帯締めの際に必ず長着に皺ができるので、これを伸ばしておしまい。簡単でしょ?(書くだけなら)

衿のかたちや縫い目を体の線に合わせて長着を整えたり、帯の結び方をキレイにできるようになるにはちょっとコツが要りますが、たまにトイレで髪型を直すくらいの手間でしょう。
ちなみにシワとか型崩れが放置された状態が「着くずれ」。着くずれを防ぎながら颯爽と着こなすのは奥が深いです。

女性は帯が非常にでかく重く、結び方もややこしいので一旦着崩れたら直すのにそこそこ広い個室スペースが必要ですし、自分で出来ない場合は、その場で資格を持った美容師のいる美容室(美容室の人は着付けの心得がある場合や、着付け師と提携していることが多いです)を探さなければなりません。

しかし、男性専門の着付け師ってのはまずいません。
その程度なんですよ。男着物の着付けって。

やり方はまた別のエントリーに譲りますが、誰でもできますし、できるように解説していきたいと思います。

2012年11月15日木曜日

着物(新品)の値段

 難しいって印象と共に、着物に対する高いハードルは、簡単に手の出せない高価さです。
僕だって中古市場知るまでそう思ってたし、新品しかなかったらとても手は出せなかったと思います。

事実、オーダーした新品の着物は、むちゃくちゃ高いです。
普通に呉服屋で男着物を誂えたら安くても20万円程度の予算は普通でしょう。
(女性物の場合はその倍以上します)

なんでこれだけ高いかっていうのも、着物は人件費の塊だからです。


呉服屋の商売というのは、まずお客さんに反物を買ってもらい、それを体格に合わせて測って裁断し縫製して、オーダーメイドで仕立てること。

反物を織ったり染めたりする職人さん、着物を裁断して仕立てる職人さんの労働対価もそうですが、着物の仕立てに使う和裁という技法は、基本的に手縫いなので、大量生産ができません。
つまり自然、まともに作られた着物は一点物なんです。

日本が誇る最良にして最もく贅沢な衣類。
高いのも当然です。

しかし、最近は着物にも吊るしの新品基本フルセットが3万円くらいから売られるようになったんです。
素材が化繊だったり、最もお金のかかる和裁縫製をミシン縫いにアレンジして下げたりという量産品です。
当然一点物とはいきませんが、最初はこれで十分。

こだわりの反物をもとにオーダーして体にピッタリ合った着物は、手頃で気軽に着られるもので慣れた後に嗜めばいいと思います。

それに、量産品であっても着物姿は洋服とは別のドレスコードです。
ファッションの引き出しがひとつ増えると思えばそれほど高くはないと思いませんか?

2012年11月3日土曜日

神楽坂きものフリマ

 妻が熱望していた神楽坂きものフリマへ。

昼間、神楽坂の居酒屋スペースを借りて全国から集まってくる着物屋さんが即売会を行うということです。

しかしこういう情報、どこで見つけてくるんだろう、と思ったら「着物 フリマ」で検索すれば割とあちこちにあるとのこと。
「着物 フリマ」なんてキーワード、着物着なかったら一生入力しないだろうなあ。


 やはり今回も女性がとても多いです。男性もちらほら見かけましたが、やはり女性の付き添いか荷物持ちのようです。すれ違いざま会釈などしたりして妙な連帯感がわきました。

男性物は例によってダンボールの中に無造作に詰まっていて「その中?全部500円でいいですよ」という投げ売り状態。

こんだけ安いんならどんどん買っちゃおうYO!と言いたいところですが、着物は生地が広いぶん収納にものすごくスペースが必要なんでむやみに増やしていくと大変なんです。

我が家は夫婦ぶんの収納が必要ということで「これは!」というもの以外はどんなに安くても手を出さないようにしています。とりあえず、今はバリエーションを増やすよりも"一揃い"が欲しいところなので着物はパス。

代わりに、女性物ではありますが羽織紐を購入。2500円でした。
これは羽織を着た時に前をつないで留めるのに使います。


問題は、肝心の羽織をまだ持っていないこと…。


参考:神楽坂きものフリマ公式サイト